とちぎの百様

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せっしょうせきさま

殺生石

平安時代に渡来した九尾(きゅうび)の狐の伝説が残る

芭蕉も驚いた!伝説がまことしやかに語られる独特の雰囲気。

 那須湯本温泉街を過ぎた頃、目の前に突然あらわれる荒涼とした風景。大きな岩がゴロゴロ転がるだけの不毛の地。さらに、まるで卵が腐ったような異様な匂いさえ漂ってくる。そう、お主が立っている場所が「殺生石」。私のことだ。
 
 ここには、大昔より不気味な伝説が残っていることをご存知だろうか?平安の昔、帝(天皇のこと)の愛する妃に、「玉藻(たまも)の前(まえ)」という美人がいた。才色兼備で、帝から篤い寵愛を受けていた。ところがこの女こそが、天竺(インド)、唐(中国)から飛来してきた、九つの尾をもつ狐の化身だったのだ。この九尾の狐の仕業で、帝は日に日に衰弱していった。ある日、陰陽師の阿部泰成に姿を見破られると、巨大な石に化身して毒気を振りまいた。やがて、源翁(げんのう)和尚が一喝すると、石は3つに割れて飛び散り、その1つがここに残ったといわれているのだ。そう、しめ縄が巻かれているあの石だ。
 
 この伝説は、古くからまことしやかに伝えられ、多くの物語の題材にもなった。だからこの地は江戸時代から人気の観光スポットであり、かの松尾芭蕉も訪れたと言われている。ゆえに平成26年に、「奥の細道の景勝地」国指定名勝にも指定されたのだった。あなたも伝説に思いを馳せ、この地の雰囲気を楽しんだあとは、芭蕉に倣って、那須温泉神社と鹿の湯に立ち寄ってはどうかな?

インフォメーション

■殺生石
〒325-0301 栃木県那須郡那須町湯本