とちぎの百様

かぬまちょうこくやたいまつりさま

鹿沼彫刻屋台まつり

数々の豪華彫刻屋台(ごうかちょうこくやたい)とお囃子(はやし)の華麗な競演

江戸時代の粋を受け継いだ豪華絢爛な彫刻屋台をみておくれ!

 どうだい、この荘厳華麗な彫刻屋台たちの見事さは!前面を豪壮で緻密な彫刻で飾られ、“動く陽明門”とも言われているんだ。いつ見てもため息がでる美しさだよなあ。例幣使街道と日光西街道の宿場町だった鹿沼には、日光東照宮の彫師なども屋台づくりに携わっていたと言われている。
 
 鹿沼市には、祭りに繰り出される彫刻屋台が、全部で38台もあって、中でも、江戸時代に建造された13台と当時の彫刻をつける1台、合わせて14台は市の有形文化財に指定されている逸品さ。
 
 鹿沼の屋台は、江戸の屋台の系統を引く「踊り屋台」から発展したものと言われていて、元々は氏神へ奉納する芝居や踊りのための移動舞台だったんだ。現在では、囃子方が屋台の中に乗り、演奏する構造になっている。
 
 一番有名なお祭りは、「鹿沼秋まつり(平成28年に名称変更)」だね。10月の体育の日前の土・日、2日間行われる今宮神社の例祭で、20数台の彫刻屋台が市街地を練り歩き、“ぶっつけ”と呼ばれるお囃子の競演をするんだ(“ぶっつけ”の意味は二つあり、9月上旬に行われる仮屋台の奉納行事も“ぶっつけ”と呼ばれる)。2日間ともお囃子の音色が夜まで響き渡って、鹿沼の街が大いに盛り上がるんだぜ。ぜひお祭りで、迫力満点の美しい屋台を生で感じてくれよ。